偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

貧乏だったことが、親が残してくれた最大の財産だ。

樫尾 忠雄さん(カシオ計算機の創業者)

 樫尾さんは高知県の農家に生まれた。高等小学校を出て14歳で旋盤工の見習いになり、学歴が低いことから父親と樫尾製作所をつくった。3人の弟も加わって計算機の開発を始めたが、失敗の連続で生活は苦しかった。親子5人で互いの持ち味を発揮し、苦節の歳月を経て、デジタル技術の活用による時計や楽器、ワープロなどを次々に開発、発展を遂げた。「創造貢献」を掲げて、創造することが社会への貢献だと説いた樫尾さんは、貧しさが奮起の原動力になったと述べている。

 貧しいことは恥ずかしいことではない。親を恨んだり、社会を呪っても、事態は好転しない。恥ずかしいのは、お金があってもなお不正をしてまでお金を得ようとする心の貧しさだ。大切なのは意気を失わないことだ。「貧乏難儀は時の回り」と考えて悲観することなく、時期の到来を待ちたいものだ。

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/ 学事出版より)


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