偉人・達人が残したもの

キャリア・デザイン、キャリア・カウンセリングという言葉にふれる機会が多くなりました。夢をもてなくなり、将来的な職業観や仕事に対するイメージが描けない子どもたちが増えているからでしょうか。人生の3分の1の時間を費やす仕事に向き合うことで、偉人・達人といわれる人々は、何を学び、どんなことを教訓として得たのか。子どもたちに職業のプロ、人生のプロがつかんだ生きることのすばらしさをメッセージとして贈るときに参考になります。 

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学校だより

奈々子に

吉野 弘さん(詩人)

 今から紹介するのは、「奈々子に」という詩です。詩人の娘さんの名前は、奈々子といいます。ちょうど詩の題名になっていますね。詩人の長女として奈々子がさんがこの世に生まれたときのひとコマを紹介しましょう。

   唐突だが
   奈々子
   お父さんは お前に
   多くを期待しないだろう。

 詩の中で、こんなことを言っています。親ですと、赤ちゃんにいろいろな期待を込めるものですが、一体これはどうしたことでしょうか。続きを見てみましょう。

 

  ひとが
   ほかからの期待に応えようとして
   どんなに
   自分を駄目にしてしまうか
   お父さんは はっきり
   知ってしまったから。

 なるほど、こういう訳があったのですね。  多くを期待しないというのは、生まれてきた赤ちゃんを愛していないのではなくて、まったくその反対の意味だったのですね。
 みなさんが生まれたときも、親がみなさんに注ぐ愛情はきっと同じだったと思いますよ。その表現の仕方には、十人のお父さんがいれば、それこそ十通りのやり方があるでしょう。(中略)

 みなさんの成長には、お父さんの熱い思いが注がれていることを、父の日がある今月に、改めて考えながら毎日を過ごしてください。

(『子どもたちに詩の心を伝える講話』小金澤豊著/ 学事出版より)


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