子どもをやる気にさせる話

子どもがやる気を出すとき、その意欲の源となるのは夢と希望です。「あんなふうになりたい」「こんなことをやってみたい」という夢みる力と、「ボクにもできる」「ワタシだってやれる」という希望を子どもたちにどう与えるか。
そのヒントがギュッとつまった話をご紹介します。

<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。


対象学級通信・学年だより

夢です。夢がなくては、人は大きくならん。
米や魚は体を大きくするだけだよ。心は、米や魚で大きくならんぞな。
心を大きくするためには、夢を食べにゃあ、いけんよ。

早坂 暁(作家)『花へんろ』

 家出して歌手を夢見た主人公の西見静子が関東大震災で挫折し、駆け込んだ伯母ウメの息子の勝二と結婚することになる。時代を先取りする眼力をもつウメは事業を拡大していくが、人をうまく使う能力も優れている。

 食事をつくりながら嫁の静子にいう。「米や魚より大切な食事は、なにかナモシ?」。静子は返事できない。そこでウメは標題の言葉を噛みしめるように言う。そして次のように続ける。「夢は大きかろうと、小さかろうと構わない。その人に合った夢なら、たとえ小さくても、十分にして、必要な夢だ」。(中略)

 今は夢をもちづらい時代であることは確かだ。時代の変化が激しく、ゆっくり夢を育てる暇がない。小・中学生に聞いても「別に」とすげない返事が返ってくる。(中略)
 人へんに夢と書いて「儚」となる。人の見る夢は儚いものかもしれないが、夢は「もつもの」ではなく「食べるもの」だという気持ちになれば、生きていくために必死になって獲得しようとするのではないだろうか。

(『生徒に贈る夢と希望がふくらむ150の言葉』佐藤允彦著/学事出版より)


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