
子どもがやる気を出すとき、その意欲の源となるのは夢と希望です。「あんなふうになりたい」「こんなことをやってみたい」という夢みる力と、「ボクにもできる」「ワタシだってやれる」という希望を子どもたちにどう与えるか。
そのヒントがギュッとつまった話をご紹介します。
<ご利用にあたって>
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自分の良さに磨きをかけよう
竹松 亨(信濃教育会)
「私はみんなと同じように友だちに気軽に話しかけたり、人の輪に入ることができない。時にそんな自分がいやになることもある。性格を変えることはできないだろうか」という相談を受けることがあります。
そのとき私は、「性格を変えるのはなかなかむずかしいが、できないことではない。しかし私は、性格を変えることより、あなたの良さに磨きをかけることのほうをすすめます」と話すことにしています。
私たちは友だちを見て、「明るい」「目立ちたがり屋」「おとなしい」「気むずかしい」など、いろいろな見方をします。こういうとき、私たちは知らず知らずに人と比較して言っています。つまり、あの人は他の人と比べると、あるいは自分と比べると、「社交的だ」「はっきりものを言う」とか「素直」と言っているのです。
このように他の人と違う、その人独自の行動の仕方、自分の表現の仕方を「性格」と言います。性格は「その人の中にあって、その人らしさを生み出しているもの」です。人との違いで強調すると「個性」ということになります。
その自分の性格や個性が、どうも自分は受け入れられないという人もいます。それは、自分の性格や個性を短所として見ているからです。
しかし、その短所を裏返せば、そこに長所があることを、まず知ってほしいと思います。たとえば、「根暗」という言葉をよく聞きますが、それを裏側から見ると「落ち着き」「冷静沈着」だったり、「控えめ」「奥ゆかしさ」という、人にとってとても大切な性格のひとつになります。
だから私は、「性格を変えたい」という前に、「ぜひ、自分の短所だと思うことの裏にある良いところを見つめてほしい」と話します。「ここが私の一番良いところ」「このことは比較的友だちに認められている」「私はこれが得意」というところをいっぱい見つけ、それを一生懸命、磨くのです。
そうすると自ずと自分が好きになります。自分が好きになれば、周囲の人たちへの目も温かくなり、人との関わりも楽しくなります。「自分の性格を変えたい」などと思わなくなります。あなたらしさを磨くことのほうが、性格を変えるより、あなたの個性を光り輝かせます。
(「月刊Principal」2008年5月号/学事出版より)
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