本コーナーでは、スポーツ選手・指導者、芸能人・俳優・タレント、文学者・芸術家、学者・政治家などのやわらか人生訓を紹介します。苦境に陥ったとき、苦しい試練を乗り越えたとき、目標を達成したとき、新しいことに向き合ったとき、人はどんなことを考えているのか。ひとつのことを究めようとしている人ならではの言葉がこぼれてきます。通信の導入部分や話題の転換部分、結論部分の味のあるひとこととして引用できます。
<ご利用にあたって>
以下の文章を通信に引用される場合は、文末にある出典(書名・著者名・出版社名)を明記して下さい。
あなたの心の中に「ステキホタル」を1匹飼うことをお勧めします。このホタルはとても敏感な虫で、あなたが何かステキだなと思った時に、おしりをフワッと光らせるのです。
TETSUYA(現・明川哲也)さんは、ミュージシャンとして活躍する一方、若者の悩みにいろいろと答えています。新聞の[ティーンズメール]で「学校に失望するとき」の女子高校生の相談の中で話した言葉です。
「悩みや愚痴に、いたわりのない言葉や行動で他人を傷つけてしまうこともあります。そのようなとき、開き直ってしまうのはどんなものかと思う。将来、職場でだれがこうしたから、だれそれを無視したなどと、陰口をたたく給湯室居直り女になる可能性があります」と答え、そのような事態を避けるために、標記の言葉を話しています。
その例えとして、「鮮やかな色の傘を初めて差した時、通学路のモクレンが満開になった時、好きなバンドのバラードがどこからか聞こえてきた時、ステキホタルは光ります」と話し、つづけて「あなたがだれかを無視している時、ホタルは光るでしょうか。きっと悲しくて泣いているでしょう。仲間はずれをされているだれかに向かって、ほほ笑みかけたとき、ホタルはステキに光り出すでしょう」と話しています。
最近、とくに多い「ムカツク」について、話をする際に適切な例話になるでしょう。
(『有名人の語るやわらか人生訓』岩田壽夫著/学事出版より)