本コーナーでは、スポーツ選手・指導者、芸能人・俳優・タレント、文学者・芸術家、学者・政治家などのやわらか人生訓を紹介します。苦境に陥ったとき、苦しい試練を乗り越えたとき、目標を達成したとき、新しいことに向き合ったとき、人はどんなことを考えているのか。ひとつのことを究めようとしている人ならではの言葉がこぼれてきます。通信の導入部分や話題の転換部分、結論部分の味のあるひとこととして引用できます。
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体験や知識を土台としながらも、さらに踏み込んでいく力を持っているのが人間の本質ということなのかもしれません。追い込められたときに発揮する力は必ずあるはずです。
中学生でプロ棋士となり、中3で四段、89年、史上最年少で竜王のタイトルを獲得しました。それからいくつものタイトルを手にしています。新聞の求人欄の「羽生善治が語る仕事」で話した言葉です。
「実力を発揮していくには、やはり経験が必要であると思います」「経験も、身につけてきた力も、度胸も総動員して次を決断していく連続ですが、いざというときの判断は実は直感です」「ただ直感でというのは他人を説得しにくいものですが、土壇場で直感の7割は正しいと感じます」とも。そこで標記の言葉を話しています。
勉強でもスポーツでも、いざというときに何ができるかというような話に使えます。
(『有名人の語るやわらか人生訓』岩田壽夫著/学事出版より)