ブックタイトル季刊理想 Vol.127

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概要

季刊理想 Vol.127

つながる補習校」をツ活動(全学年)と社会科授業(小学3年以上)を取り入れ、日本の学校にできるだけ近い活動を心がけています。特に「聞く・読む・書く」力を伸ばす日常活動に力を入れており、朝の会で教師が交代で講話する「先生のお話」、朝の10分間読書(小学1~3年は父兄による読み聞かせ)、漢字テスト、百ます計算は毎週実施し、音読、視写、算数ドリルは宿題で取り組み、基礎学力の定着につないでいます。幼稚部とつなぐ幼稚部では日本の季節に合わせた工作や歌、日本語の学習、手遊び、体操など様々な活動を集団生活の中で楽しく学んでいます。また、普段同じ校舎内にいるのに、一緒に過ごすことのほどんど無い幼稚部と小中学部が交流できないか、教師同士で相談し、今年度は中学部が幼稚部に出向いて読み聞かせに挑戦しています。小さな子たちを前にどんな読み方をすればよいか、中学部生徒たちは悪戦苦闘していますが、学年を超えたつながりをもつことで、相手を思いやる大切さを知る良い機会になっています。日本文化・日本語とつなぐ日本文化の体験を、補習校では大切にしています。毎週朝の会で歌う「朝の歌」は、日本の四季にちなんだ選曲をしています。2学期の後半には「冬景色」を取り上げ、日本の美しい冬の景色を思い浮かべながら歌を楽しみました。また、俳句・短歌の創作活動、盆踊り大会での「よさこいソーラン」披露、書初めは毎年の恒例行事にし、年に一度同じ活動を繰り返すことで、子どもたちは日本文化・習慣を自然に身につけることができています。また、日本語を母語としない児童生徒向けに、小中学部では「ことばクラス」として取り出し授業を行い、幼稚部では学年を解体した日本語能力別のことば活動を定期的に取り入れ、子どもたちと日本文化・日本語をつないでいます。在留日本人の皆さんとつながる社会科見学、運動会、歯科検診、避難訓練といった行事や、スポーツ活動や読み聞かせなどの活動は、在留邦人の皆さんや父兄の協力が無くては成り立ちません。月1回程度行っているスポーツ活動は、カンボジア初の日本人プロサッカー選手でありプノンペンでサッカー教室も運営している太田敬人コーチに、スポーツテストやサッカーなど球技の指導をしていただいています。子どもたちの太田コーチへの信頼は厚く、体力の向上はもちろんチームワークの大切さを学んでいます。様々な大人たちとのつながりのおかげで、子どもたちは心身ともに豊かな成長ができています。避難訓練での消火体験書初め太田コーチのサッカー指導朝の歌季刊理想2018春号◆17