ブックタイトル季刊理想 Vol.126

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概要

季刊理想 Vol.126

「わが校自慢」1学校の概要田原小中学校は、奈良市の東部、大和高原に位置し、古の都平城京からも近く、太安萬侶の墓や古墳などの史跡が点在しています。豊かな自然環境の中、茶山や田んぼが広がる風光明媚な土地でもあります。田原には15歳の子どもを頭にして一日を過ごす小中一貫教育で育てる地域と共に歩む田原小中学校~起業家プログラムにも挑戦全国には約3万校の小・中学校がありますが、それぞれが課題や地域の特性に応じて、個性豊かな教育活動を展開しています。このコーナーでは、その学校ならではの特徴やユニークな取り組みなどを校長先生にご紹介いただきます。3回目は奈良市田原小中学校の松元由美子校長先生にご寄稿いただきました。「涅槃講」や、秋祭り、盆祭りや体育祭など、季節と共に行事が息づいていて、子どもたちを地域で見守り育てる風土と伝統があります。田原小学校は学制が発布された翌年、明治6年に盛文舎として創立されました。昔から教育を優先し経費と労力を注ぎ込み、興村の原動力としてきた地域の熱意が感じられます。平成17年に田原中学校、水間小学校と合併して、田原小中学校が開校しました。現在は小中学生あわせて65名です。9年間の教育課程の中にキャリア教育の視点を盛り込み、田原を誇りに思い、夢の実現に向けて挑戦し続ける児童生徒の育成を目指しています。また、他校との交流にも積極的に取り組んでいます。京都大原学院、宮島学園とも一緒に行事や授業をしたり、韓国慶州女子中学校の訪問では全員が英語で自己紹介をしています。「わが校自慢」2小中一貫教育の教育・活動田原小中学校では6歳から15歳までが共に同じ校舎で過ごしており、発達段階で前期ブロック(1~4年)中期ブロック(5~7年)後期ブロック(8、9年)に分かれています。ブロック活動に加えて全校活動もあり、学年を越えた活動や、リーダーとして活躍する場面が多く、全校遠足や、1年生を迎える会では、低学年が主人公になるように、配慮することが上級生としての当たり前の行動になっています。運動会の入場行進では、1年生は大きな学年の歩幅に合わせようと必死にがんばり、上級生は、みんなが息を合わせて歩けるように、声を掛け見守ります。背伸びと思いやりのある光景の一つです。思春期を迎えた中期ブロックでは、6年生は小学生のリーダーとして、7年生はブロックリーダー、そして中学校の下級生という立場で生活をしま奈良市田原小中学校校舎全国サミットが開催11月18日、同校を会場に「小中一貫教育小規模校全国サミットin田原」が開催されました。サミットでは全学年による「公開授業」が実施されたほか、「研究報告」を通して、小中一貫教育小規模校の強みや同校の13年間の歩み、地域の力を活用したキャリア教育の取り組みなどが発表されました。また、「全体会」に加え、京都大原学院、廿日市市立宮島小・中学校を交えた3校の基調提案によるグループディスカッション(分科会)なども行われました。大勢の参加者の前で発表する子どもたち季刊理想2017冬号◆13