ブックタイトル季刊理想 Vol.117
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季刊理想 Vol.117
16 ◆ 季刊理想 2015 秋号● ● ● 生徒たちがつくった作品 ● ● ●皆で協働作業を行うことで、互いに切磋琢磨し合える環境づくりを心がけています」 作業期間には野村先生や担任の先生をはじめ、参加できる教員のほか、中学時代に壁新聞を制作した卒業生が自主的にサポートに当たります。「当校で壁新聞を本格的に始めて9年経ちましたが、新聞制作を通じた先輩後輩のつながりも強くなってきました。中には、『作品は後輩たちへのプレゼントとして残していきたい』と考えて制作にあたる生徒も少なくありません。こうした意識が、良い意味で当校の伝統として根付いてきていると思います」壁新聞の制作は生徒の成長につながる 野村先生は、生徒の成長を促したり、クラスの団結を深めることができる点も、壁新聞を制作する意義の一つと強調します。いずれも修学旅行がテーマ。デザインを含め、高レベルな作品ばかり夏休み中は学年全体で作業。イラストや見出しの地模様なども丁寧に作成「近年、総合学習の時間が減少する中で、クラス全体で力を合わせて取り組むことができる活動の機会が少なくなっています。壁新聞の制作は、絵を描くことや文章を綴ることが好きな生徒にも活躍の場を与えられる貴重な機会。実際、夏休み明けに作品を廊下に掲示すると、『すごい、誰が書いたの?』『自分の下書きを生かしながら、見栄えのよい作品になった』と驚きの声があちこちから上がり、制作に携わった生徒たちも自信を深めていきます。うれしいことに、新聞製作を通じて、美術の分野に進学したり、報道の世界を目指す生徒も出てきました」地域社会とのコミュニケーションを活発に 各種コンクールで受賞を重ねることで、同中学校の壁新聞は地域からも注目。区役所やコミュニティハウスでも掲示されるなど、地域住民の目に触れる機会も増えています。「生徒たちの活動や取り組みは学校の中で完結することが多いのも事実。その中で、地域の方々から新聞を見ていただき、高く評価されていることに、生徒たちはとても喜んでいるようです。その意味でも、学校から地域社会にさまざまな情報を発信していくことは重要。学校を訪れた方々に見ていただけるよう、校内のあちこちに、委員会や学年・学級で制作した新聞が掲示されるようになればと考えています」