ブックタイトル季刊理想 Vol.122

ページ
19/24

このページは 季刊理想 Vol.122 の電子ブックに掲載されている19ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

季刊理想 Vol.122

18 ◆ 季刊理想 2016 冬号 ●今回のポイント●①活用の目的・和歌にこめられた心情や情景を捉える。・自分の感じ方や考え方を筋道を立てて書く力をつ ける。・交流を通して、ものの見方や考え方を深める。②評価の規準・資料などを活用し、筋道の通った文章を書くことが できているか。・交流を通して新聞を読み合い、自分の見方や考え方 を深めようとしているか。③活用の機会・単元のまとめ、掲示による他クラスとの交流シャッフルして、互いに作品を確認し合いました。生徒たちも真剣に交流を深めていましたね」 一連の授業を通じて、山田先生は大きな手ごたえを感じているとのこと。「はがき新聞は、教師が意図する学習の狙いや目的に沿って、活用しやすいものであることに加え、書く力を効果的に高めることができるツールであることを実感しました。特に、国語科は、教科学習に限らず、生徒たちが学校で学んださまざまな知識をうまく関連付けるためにも、言葉の力を高め、言語活動を支える重要な役割があります。今後も和歌や俳句に限らず、目的に応じて、はがき新聞を効果的に活用していきたいと考えています」と最後に今後の豊富を語られました。立図書館から借り受けた、和歌に関する図書50 冊を準備。生徒の興味、関心に応じて、授業中に自由に資料を調べられる環境を整えました。「あらかじめ書く要素を伝えてあるので、漫然と調べるわけにはいかない。生徒たちは『何をどう書くか』、目的意識を十分に持って、資料に当たったと思います。さらに、資料が豊富にあるといっても、紙面が限られているため、調べた内容をすべて書き入れることはできません。A4・B4判などの新聞とは逆に、調べた内容を自分なりに整理し、記事の優先順位を明確にした上で、コンパクトに書く力が問われました」 さらに、今回は新たな工夫として、作成段階においても、生徒同士で「交流」する機会を設けました。「特に重視したのは、交流を通じて『ものの見方や考え方を深める』こと。その観点から、4人班編成で作業を行うことにしました。交流しながら書くことで、お互いによい刺激を受け合ったはずです。次期学習指導要領の『アクティブ・ラーニング』につながる取り組みにもなったと考えています」と山田先生は振り返ります。活用しやすい教育ツールと実感 次の5時間目には書き上げた作品を基にした交流も実施。ワークシートを基に、「丁寧さ(見出し、レイアウト、字などは丁寧か)」「見た目の工夫(読み手の興味・関心を引くようにつくっているか)」「内容(新聞の要素がしっかりと書いてあるか)」の3項目で相互評価を行うとともに、交流後に自分の考えがどう変化したかもワークシートに書き入れました。「なるべく多くの生徒たちと相互評価を行うために、はじめに4人班で互いに作品を読み合った後、6人班に生徒同士で交流しながらはがき新聞を作成 初めてとは思えないほど、高レベルの作