ブックタイトル季刊理想 Vol.119

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概要

季刊理想 Vol.119

18 ◆ 季刊理想 2016 春号● ● ● 児童たちがつくった作品 ● ● ●●今回のポイント●①活用の目的・ 「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・分 析」など、狙いを明確にして実践することで、実社会 で活用できる汎用的能力の育成につなげる。・ 他者と協働的に学ぶことで、探求的な学習をさらに 充実させる。②評価の規準・ 作品の制作を通じて、探求的な学習ができたか・ 目的意識を持って、作品を完成させたか・ 相手意識を持って、コミュニケーションが図れたか③活用の機会・ 教科(理科、社会)、行事(宿泊学習、修学旅行、創立 を祝う会)、体験学習(防災訓練、外部講師を招いた 学習)、他校との交流などに活用に書くことの苦手意識は払拭されたとのことです。 さらに、幡先生は「はがき新聞」を通して、コミュニケーションが活発になったことも効果の一つに挙げています。「『はがき新聞』は見て楽しい、内容も無理なく読めるサイズ。掲示した作品を見合って、友だち同士の会話も弾んだほか、苦手な子に対してアドバイスを送るなど、互いに学び合う光景も見られるようになりました。同時に、上手な作品を参考に、レイアウトやイラストを工夫するようになるなど、作品の質も高まりました」 今後の展望については「さまざまな有効性が確認されたわけですから、継続したいですね。学校新聞に『はがき新聞』を組み入れて掲載するなど、新しい試みも展開していますが、今後も「はがき新聞」のメリットを校内外に広める工夫をしていきたい」とお答えになりました。修学旅行先で「はがき新聞」を作成する子どもたち識した「はがき新聞」づくり。当初はクラス内での交流に終始していましたが、次第に保護者や地域の方々、他校の児童など、交流の幅を広げていきました。「縁あって岩手県奥州市立人ひ とか首べ小学校の子どもたちと交流する機会に恵まれたのですが、学校同士の交流というより、特定の相手に向けた『1対1方式』の交流(裏面の宛先に名前を記入)にしたところ、なおさら相手意識が高まったようです。互いにふるさと紹介なども行ったのですが、丁寧に書く子どもも増えましたし、『まだ、お返事は来ませんか』と聞いてくる子どももいました」記述問題の無答率が低下 「はがき新聞」を継続的に作成した効果はどこにあるのか。幡先生に改めてお聞きすると、第一に、子どもたちが楽しく文章を書くようになったとのこと。事実、アンケート調査で「はがき新聞を書いて楽しい」と答えた子どもたちの割合は、はがき新聞を書き始めた昨年7月には62%だったのに対し、実践を繰り返した同年12月には90%に上がりました。また、全国学力・学習状況調査等の論述問題でも、以前は高かった無答率が著しく下がるなど、明らかお世話になった人へのお礼を1枚に表現岩手県人首小学校に送った作品。相手意識が増し、丁寧に作成新聞記者を講師に迎えた体験授業のまとめ。レイアウトの構成もレベルアップ航空会社の方を招いてのキャリア教育のまとめ